SSブログ

インターバルタイマー付きリモートケーブル自作 olympus C128X64SPI [電子工作]

2015.8.14更新:回路図文字重なり訂正、参考写真追加
2015.10.3 抵抗値見直し、保護回路追記
2016.07.07 FW更新:コントラスト調整メニュー追加、BULBバグ修正
http://nakjack.blog.so-net.ne.jp/2016-07-07

タイムラプス撮影をしたいが、残念ながら手持ちのOLYMPUS E-PL5には機能が無い。最近のカメラや、スマホアプリはタイムラプス機能を備えているが、E-PL5には無い。ただリモートケーブルが接続できるようになっているので、この端子を利用してみた。
1P1020797.jpg2P1020799.jpg
正規品のリモートケーブルRM-UC1は高価なので、互換品のKenko レリーズ リモートコードを購入し分解してみた。接続を調べると、3枚の板バネを使って半押しと、全押しを実現している。ケーブル途中で切断し、3極イヤホンジャックを半田付けして。元のリモートコードとしても使える様にしておく。短電極を0Vとして、E-PL5の端子電圧は3.1V、短絡時28uA流れていた。小信号FETで十分スイッチ出来そう。

ネットをみていると、タイマーレリーズが安価で出ているが、以前使った小型液晶C128x64SPIを利用してみたくなった。表示が小さいので、目には厳しい。市販品を参考にタイマーレリーズの仕様を決めた。作るより買った方が安価で、スタイルも良いのは分かっているが、作ってみたい。コントローラには手持ちの関係で、PIC 18F14K50を採用。 PICのUSB端子をデジタルIOに使いたかったがPICに制限があるのか出来なかったのであきらめた。
WS6007.jpg
9P1020888.jpg
暫定仕様
・インターバル:2秒~16k秒(4.5H)
・バルブ   :1秒~16k秒(4.5H)
・遅延スタート:1秒~16k秒(4.5H)
・バックライト on/off
・画面表示反転:on/off
・メモリ   :4セット
・自動シャットダウン(5分) on/off
・リフレッシュ(カメラの自動電源offを解除するため定期的に半押しする)

E-PL5は5分操作しないと、電源断となってしまうので、5分毎に、自動で半押しするようにしたが、カメラ電池の持ちが気になる。外部電源が使えると良いのだが。

・各カウント値は、目標値と、カレント値を表示する。表示は秒のみ。
・カウント中は、LCD横の緑LEDを点滅させる。
・電源offはSWの3秒押しとする。
・待機中にSW操作せずに5分経過するとタイマーの電源をoffとする。
・メモリはM2~M5の4ch持つ。M1はダミーでカレント値を表示する。
・メモリ番号はNEXT/PREVで設定し、そのときの値を表示。OKで、読み出し確定。
・メモリ番号を2から5に設定し、DOWNを押下するとM1の値を指定番号のメモリに書き込む。
・バブル、遅延は有効/無効を指定する。
・タイマー動作中にSTART 押下でアボート。
・電源投入直後は、動作確認のため全文字表示と、6回分のタイマー動作がはいるが、START押下でタイマー動作は中断できる。


拡張メニュー
>MEM: M1 W    メモリ NEXTでM2~M5を選定
BULB Y DELAY N   BULB、DELAY 有効/無効設定
BL Y INV N SLP Y  バックライト、インバート、スリープ 有効/無効設定
SHOT             1shot
REF xxxx SLP xxxx   リフレッシュタイマー表示
DBG            デバッグ表示

試し撮り




回路図(文字重なり訂正:2015.8.14)
WS102sch.jpg
B1あたりの囲み内の回路は旧回路で参考用

WS103LCD.jpg
(C128x64spi実装基板)


PIC18F14K50のTMR1とTMR2の割り込みを使って時間をカウントする。内部クロック4MHzを使って、1秒単位の時間カウントと、10ms単位のタイマーでレリーズ時間を設定した。最適値は不明だが、シャッター押下時間を1秒、全押し期間を600msとしてうまく動作した。ドレインに入れたダイオードと抵抗は、保護用のつもり。
インターバル3秒のときのシャッター波形(FETのゲート波形):
2HALFFULL.JPG
シャッター時間が1秒なので、インターバルの最低を2秒としたが、プログラム的には制限していない。また。E-PL5の場合、露光時間と同じくらい、カメラの画像処理に時間がかかっているので、BULB時間の2倍以上をインターバルに設定する必要がある。一応BULBの表示に警告マークを入れたが、プログラムで制限にはしていない。将来、時間精度を上げるために31k水晶を使うことを考え、OSC端子オープンにしているが、電池電圧を測定する方が良いかも。

消費電流を少なくするためにバックライトが暗くなってしまった。動作時4.5mA、待機時0.5uAが電池から流れる。連続使用で100時間程度は使える。当初電源on/offにFETゲートを直接PICと接続していたが、待機時にも200uA流れたので、トランジスタで、スイッチすることのした。
3P1020848.jpg
3P1020816.jpg

動作確認に、秋月のユニバーサル基板に部品を乗せて、100円ショップの電池BOXを利用した。内部のDCDC基板は使わない。代わりにHT7733で、3.3Vを作成。表示にまだバグが残っているが、取りあえず使ってみる。近場の景色や、星空を試し撮りして喜んでいる。
vgaP1020873.jpg

--------------------------------------------------------
3-1P1020892.jpg3-2P1020893.jpg
昔C128x64SPIをケースに入れようとして一部ケース加工して放置してあった電池BOXを再利用する。単4が4本入る様になっているので、単4電池は2本とし、仕切りを取り除き基板を実装。C128x64SPIのFCケーブルがケースの中心部を占めてしまったので、スイッチを十字キーの配置にすることができなかった。

基板間の接続には、1.25mmピッチのコネクタを使ったが、コネクタが割りと高額のため、ケーブルの一方は基板に直接半田付けした。圧着にはエンジニアのPA-09を利用。力加減で何個か失敗したができた。両端コネクタでないので、仕上がりは汚い。3ピンコネクタはJSTのZH(1.5mm)。
6P1020883.jpg
表面実装SWは、ケースに接着剤で貼り付けしたので、部品交換で苦労するのは分かっているが、部品高さを抑えるため。SW押下部分がケース表面に出ていないので、プラスチックの装飾品を糊付けした。一応できたが、作りながら考えたので、使う上で多少問題あり。やはりSWが十字配列でないのが痛い。バックライトが暗いのは、将来LEDを追加して対策したい。それでも割りとコンパクトに仕上がり自己満足している。スイッチと文字が小さいのが難点。回路図に一部誤記あり。P-FET BSS84のゲート・ソース間抵抗は47k。(回路図は旧回路図、参考に残している)
11SCH05.jpg5P1020881.jpg9P1020888.jpg
10Plcd297.jpg

文字重なりにより回路図訂正(2015.8.14)
https://onedrive.live.com/redir?resid=74C9AB699639C8F7!224&authkey=!AF1D9caTiv7qxmc&ithint=folder%2c
Aitendoのキャリア基板を使うと綺麗にできますが、ここでは、フィルムケーブルに直接リード線を半田付けしたので、かなり見た目汚くなっています。またLEDの極性を逆にして、PICから”L”で点灯するようにしています。LEDの電流制限抵抗はLEDの特性で異なるので無記入にしてあります。3.3Vで50から100Ω程度と思いますが、消費電流との兼ね合いで決めています。完成品の表面にOKスイッチが2個ありますが、同一接続で、どちらを押下しても良いようにしています。
(Aitendoのキャリア基板のLEDは正電圧で点灯)
補足写真追加
COG128X64SPI-12P320-pin.jpgC128X64SPI-12P-S468type.jpgvgaP1020811.jpgvgaP1020885.jpg
保護回路追記、抵抗値見直し
c128x64b.jpg

18F14K50のHEXと旧回路図

-------------------------------------------

2016.7.7追加
lcdx300170.JPG

FW3本追加 18F14K50 HEX

 
----------------------------------

PA-09 エンジニア 精密圧着ペンチ

PA-09 エンジニア 精密圧着ペンチ

  • 出版社/メーカー: ビッグフィールド
  • メディア:







Kenko レリーズ リモートコード オリンパス用 OP12

Kenko レリーズ リモートコード オリンパス用 OP12

  • 出版社/メーカー: ケンコー
  • メディア: Camera



OLYMPUS ミラーレス一眼 PEN E-PL7 14-42mm EZレンズキット ホワイト E-PL7 EZ LKIT WHT

OLYMPUS ミラーレス一眼 PEN E-PL7 14-42mm EZレンズキット ホワイト E-PL7 EZ LKIT WHT

  • 出版社/メーカー: オリンパス
  • メディア: エレクトロニクス



OLYMPUS ミラーレス一眼用 リチウムイオン充電池 BLS-50

OLYMPUS ミラーレス一眼用 リチウムイオン充電池 BLS-50

  • 出版社/メーカー: オリンパス
  • メディア: 付属品



nice!(0)  コメント(8)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 8

PIC初心者

このインターバルタイマーは素晴らしいですね。
ぜひ自分で作ってみたいと思い、部品をほぼ集め終わりました。
しかし、回路図をよく見ると、左上のB1にある囲まれた部分(Q5を中心とする回路)をどこにつないで良いのかわかりません。
お教えいただけると幸いです。よろしくお願いします。
by PIC初心者 (2015-08-06 23:15) 

nakjack

お褒め頂き、ありがとうございます。
B1あたりの囲まれた回路は、昔の回路です。昔、囲まれた回路で作ったのですが、電源が入っていない時の電池電流が200uAもあったので、トランジスタを1段いれました。囲まれた回路は参考回路ですので、無視してください。、
by nakjack (2015-08-12 20:44) 

PIC初心者

さっそくに回路のご説明ありがとうございました。
私もいよいよ製作に取りかかろうと思います。
最初から一発で動作できるように作り上げられる自信がないので、
まずはブレッドボードに組んで、それからプリント基板を設計しようと思ったのですが、表面実装部品のトランジスタなどがあって、
ブレッドボードに組むのは難しいかもしれません。
どうすればよいかなあ。
nakjackさんのように超小型に組むことは、私の実力ではもとより望むべくもありませんが、なんとか動作させられるよう頑張ってみます。
また、わからないところがあったら、ご教示くださいませ。
よろしくお願いします。
by PIC初心者 (2015-09-27 22:12) 

nakjack

私も最初はバラックで組みました。LCDはaitendoのC12864spiのキャリア基板を使うか、ユニバーサルに実装(0.6mmの半田がつらい)した
C12864spiの動作を確認するのが良いと思います。
PIC18F14K50にHEXデータを書き込んで、ブレッドボードでLCDの動作確認を取り、少しずつ進めるのが、目に見えて良いです。ブレッドボード上で、RB4,RB5にリードタイプLEDを接続してタイマー動作が見えます。
最初は表面部品でなく、リードタイプの相当品や、電源部も、通常のスイッチを使って電源供給することで動作確認ができます。3秒押しの機能はできませんが。
by nakjack (2015-09-30 18:38) 

PIC初心者

かさねがさね、ありがとうございます。
aitendoというショップがあるのを初めて知りました。
秋月や千石、マルツ、共立くらいしか知らなかったのですが、
ここもなかなかいいですね。キャリア基板というのは、おそらく変換基板のようなものでしょうね。良いものを探してみます。
BSS84などの代わりにリード線タイプの何を使えばいいか、互換品を探すのは難しそうなので、この際、自作の小さな変換基板に載せて、リードタイプのようにしてテストするのも一案かと考えています。ありがとうございました。
by PIC初心者 (2015-09-30 22:11) 

nakjack

ブレッドボードで確認するのであれば、電源部のBSS84はスライドスイッチで、出力部のBSS138は汎用トランジスタ、例えば2SC1815でベース抵抗を4.7kにして代用できます。短時間ですが、カメラと接続してみました。 LCD(C12864SPI)の接続が出来れば、後の問題は少ないと思います。
by nakjack (2015-10-03 11:53) 

PIC初心者

PICにHEXデータを書き込んで、電源投入したところ、オレンジと青のLEDは半押し➡全押しを示す動作で、あわせて6回?点灯します。LCDはaitendoのキャリー基板で取り付け、LでLEDが点灯するようになりましたが、C128X64spiがまったくなにも表示しません。もしやと思いフレキケーブルを裏表逆にしてみましたがダメでした。このLCDは「びんぼうでいいの」で試しても動作しません。ちょっとお手上げな感じです。なにかヒントはございませんでしょうか。
by PIC初心者 (2016-04-26 21:31) 

nakjack

電源投入後に6回LEDが点灯するのは、タイマー動作確認用に入れてあります。
START押下でキャンセルできます。フレキケーブルのXCT表示側がCS側になります。
動作不良の多くは、半田不良が考えられます。10倍程度の拡大鏡で目視チェック、テスターでフレキと、キャリー基板の端子の導通、隣接する端子とのショートチェックはされましたか?「びんぼうでいいの」でも動作しないので、LCD側に問題ありそうです。
フレキケーブの向き、ショートが問題なければ、通電して、Vdd,Vss,RSTの電圧チェック。別のLCDに交換して見るくらいでしょうか。

by nakjack (2016-04-29 12:30) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。